Fracton Communityアップデート(2025年12月)
Fracton Venturesは、2021年から現在までに50以上ものプロジェクトをincubateしてきました。今回はその中でも、直近アップデートがあったプロジェクトを中心にピックアップしてご紹介します。
Tanken Capital
USDC自動運用Vault「Tanken USDC Vault App」正式ローンチ
Tanken Capitalは、オンチェーンのVaultを運用し、複数のDeFiプロトコルにまたがって資産配分を行う「リスクキュレーター」を行うプレイヤーです。オンチェーンデータと定量分析に基づくリスクと配分フレームワークで、運用戦略を組み立てることを掲げています。Morpho Vaultsの仕組み (第三者キュレーターが市場をホワイトリストし、ボールトが複数マーケットに配分して利回りを得る) の上に戦略を載せる設計を採用しています。
今回、USDCを対象とした自動運用Vault「Tanken USDC Vault App」を正式にローンチしました。Tanken USDCは、USDCを複数のMorphoのレンディング市場に自動で配分し、リスクを抑えながら利回りを最大化する設計になっています。ユーザーは複雑な市場選択や調整を行う必要がなく、Vaultに預けるだけで、戦略に基づいた運用が実行されます。
DeFi利回りが再び注目される中で、裁量ではなくルールベースで管理された運用体験を提供する点が特徴です。プロダクトの仕組みを解説する動画も公開されており、オンボーディングのしやすさも意識されています。
CyreneAI
Solana向けノーコード自動化レイヤー「Flows」ローンチ
CyreneAIは、Solana上でローンチパッド機能を提供し、VCやゲートキーパーを介さずにコミュニティから資金や流動性を集めて立ち上げる体験を設計しているプロジェクトです。SolanaとMeteoraを前提に「フェアで即時、透明なローンチ」を掲げています。
今回、Solana向けの新機能「Flows」を発表しました。Flowsは、トリガー・ロジック・アクションを組み合わせることで、オンチェーンの自動化フローをノーコードで構築できる仕組みです。これにより、これまでスクリプトやボット開発が必要だった運用やアクションを、数分で構築できるようになります。Solanaのエコシステムが拡大し、手動操作ではスケールしなくなってきた現状に対し、誰でも使える自動化レイヤーを提供する点が大きな意味を持ちます。個人ユーザーからチーム運用まで、幅広いユースケースが想定されています。
Docker
Base上のバイラルマーケプロダクト「Billboard」リリース
Dockerは、Base上のソーシャルアプリ領域で「Attetionを買う」ことをプロダクト化しているチームです。配布先としてBaseappとFarcasterを中心に設計されています。
今回、Base上で動作する新プロダクト「Billboard」をローンチしました。Billboardは、特定の日付を入札で獲得し、その日のアプリ画面を自分のコンテンツでジャックできる仕組みです。広告というよりも、オンチェーン上での可視性と話題性を直接買う体験に近い設計になっています。
Farcasterとも連携しており、Baseエコシステム内でのバイラル拡散を前提にしたプロダクト設計が特徴です。Web3ネイティブな「attentionの売買」を、そのままプロダクト化しています。
HypurrQuant
Base × Aerodromeでの自動複利運用機能をローンチ
HypurrQuantは、DeFi運用を自動化するボット/プラットフォーム系です。
「手動でのLP運用のしんどさ」を前提に、複利やレンジ調整などのオペレーションを自動化して、継続運用のハードルを下げる方向性で設計されています。
基本のフローとして、ユーザーがBotを起動するとEVMウォレットを自動生成し、USDC (Arbitrum) を入金して各種機能を使っていく導線です。
今回、Aerodrome上での運用機能を正式にリリースしました。このプロダクトでは、報酬の自動クレームと自動コンパウンドが組み込まれており、ユーザーは何もしなくても複利運用が進む設計になっています。Baseエコシステム上で、効率的に流動性を活用したいユーザーに向けた体験を提供しています。
高APRを前面に出しつつも、「寝ている間に動く」自動化体験を、CasualなDeFiユーザー向けに提供しています。
LootGO
LootGO Compassが即完売、17分でMint終了
LootGOは「歩く」行動をゲーム化したリアルワールドのクリプト宝探し系アプリで、日常の移動や探索を報酬体験に変えるコンセプトです。 “real-world crypto treasure hunt” として、歩いてLootboxを集めて開封する体験が示されています。
今回、LootGO CompassがFCFS開始からわずか17分でSold Outとなりました。GTDフェーズ終了から24時間以内という非常に短い期間での完売は、コミュニティの期待値の高さを示しています。チームは、単なるコレクティブルではなく、実際のゲーム内での価値と体験を重視する姿勢を明確にしています。
KaiSign
clear signing を実現するChrome Extension 公開
KaiSignは、クリプトウォレットにおける clear signing を実現するChrome Extensionです。
ユーザーが署名しようとしているトランザクションの内容を、人間が理解できる形で可視化し、「よく分からないまま署名する」体験をなくすことを目的としています。
従来のウォレットUXでは、署名行為がブラックボックス化しがちでしたが、KaiSignはその前提を見直し、署名を意味のある意思決定に戻すことを重視しています。単なるUI改善ではなく、ウォレットとユーザーの信頼関係を支える基盤づくりにフォーカスしたプロジェクトです。
今回、KaiSignのChrome Extensionが正式に公開されました。
これにより、clear signingの体験が実際にユーザーの手元で使える形になっています。clear signingを有効にするには、対象となるトランザクションのmetadataを事前にKaiSign側へ登録する必要がある設計になっています。
以上、2025年12月のFracton Communityのアップデートでした。
ニッチな領域でユニークなProtocolを支援し続けているので、これを機にチェックしてみてください。








